先日、愛知県刈谷市にございます【家族葬の結家 刈谷一ツ木】にて、ご葬儀をお手伝いいたしました。
故人様は、この長寿の時代であってもなかなかお見かけしない、100歳を超えられた一人のおばあ様。102歳の方でした。
そして、喪主を務められたのは、故人様からみるとお孫様に当たる方でした。
戦中戦後を生き抜いてきた、強く、厳しいお方でいらした故人様。その反面、賞をとったこともあるという詩吟、習字や民謡などをたしなみ、師範手前の茶道の腕前で、皆にお抹茶を振るまってくださった優しいお方でもありました。
田畑で育てたお米や野菜もよく分けてくださったそうで、きっと、皆の喜ぶ顔を楽しみにしていらっしゃったのでしょうね…。
そんな沢山の愛情を皆に注いでくれたおばあ様のため、お子様やお孫様が久しぶりに集まり、話に花を咲かせておられました。
「こんなことがないと、なかなか集まれないもんね!」
そのお言葉に、おばあ様が最後に皆を繋いでくださったかのように感じられました。
祭壇には、静かに瞼を閉じ眠るおばあ様を包む、お花のベッドが飾られました。
娘様方は、式場に入るなり「可愛いじゃん!いいじゃん!!」と、嬉しそうなお声を上げてくださいました。
綺麗にお化粧をされて眠るおばあ様に、皆口をそろえて「別人みたいに綺麗!」とおっしゃりながら、お柩の中を覗かれておりました。
おばあ様と共に過ごすことのできる最後の夜…。お通夜が終わると、喪主を務められたお孫様と、おばあ様の三男様がとても気さくに話しかけてくださり、お話が止まらないほどでした。
ご親族皆仲良く、笑いの絶えない中で迎えてしまった、お別れの時…。
昭和、平成、令和の幾歳月を歩んでこられた道のりと、残してくださった想い出、なにより、こうして孫・ひ孫・玄孫の代まで命のバトンが繋がれているという命の証。すべてに最愛の感謝を込め、溢れる涙を堪えながら、おばあ様へ沢山のお花をお届けくださいました。
100歳を超え、国や市から祝いの賞状や銀杯が贈られていたおばあ様。
けれど、やはり最後はおばあ様を想い、おばあ様のおかげで久しぶりに会うことができた皆様よりの感謝を届けていただきたく…。
おばあ様へ “感謝状” を、可愛くて仕方なかったという喪主であるお孫様より贈っていただきました。
そして、先立たれたご主人、長男様や次男様へ 彼の地でも作っていただけたらとの願いを込め、作るのが得意だったナス、逆に不得意だったスイカの2種の種を、お子様方より贈っていただきました。
17名のお子様、お孫様の手で静かにお柩のおふたを閉じ、ご出棺となりました。
お式の後、喪主様ご夫妻、三男様ご夫妻が残ってくださり、今後のお話をさせていただきました際も、寝不足でお疲れなところにも関わらず、色々なお話をしてくださいました。ときには、冗談を言って笑いあったり…。
最後、会館を出発される際も車内から手を振ってくださり、さらには駐車場を出てからも車の窓から大きく手を振ってくださって…。
なんとも嬉しく温かい気持ちになり、私も思わず、大きく手を振ってお見送りさせていただきました。
たった2日間という短い時間ではございますが、こんなにも温かな気持ちにさせていただけた素敵なご縁に、心から感謝が溢れました。
このご縁と温かな気持ちを胸に、これからも感謝の心で大切な方をお送りする最後の瞬間を、お手伝いさせていただきます。本当にありがとうございました。
家族葬の結家 刈谷一ツ木
担当 榊原 裕子
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